漢方薬と西洋ハーブの違い、知ってますか?

漢方の基本

自然界に存在する優しい素材を使って作られる、漢方薬と西洋ハーブ。
どちらもオーガニック素材を使っていますが、どういった点に違いがあって、どんな症状の時にどちらを選ぶべきか、知らない方も多いかと思います。

今回は、そんな漢方薬と西洋ハーブの違いについてお伝えしていきます。

 

漢方薬について

漢方薬は中国を起源として日本に伝えられ、日本で独自に製法された漢方医薬として使われる薬のことです。

漢方薬は薬草を単体で用いることはほとんどなく、5~20種類くらいの生薬を使って配合します。

漢方薬につかわれる原料

漢方薬は生薬を原料として組み合わせて作られています。
生薬は動物や植物、鉱物など全て自然界にあるものだけを使用しています。

木や草などの植物のほか、動物由来の骨や角、貝殻やセミの抜け殻なども使うのが漢方薬です。

漢方薬の副作用

漢方薬には「上薬」「中薬」「下薬」があり、それぞれの効果に違いがあります。

  • 「上薬」の場合、体質などを改善していく目的で薬の作用も少ない分、副作用がほとんどありません。
  • 「中薬」は、短期間の服用か少ない量を服用すれば副作用は少なく、薬の効果も穏やか。
  • 「下薬」は、治療に用いられるため薬の効果が強い分、副作用も出やすいと考えられます。

よって副作用の少ないイメージのある漢方薬でも「下薬」と呼ばれるものであれば、それなりの副作用もあると考えるべきでしょう。

 

西洋ハーブについて

西洋ハーブは、イギリスのハーバリスト(植物療法家)によってハーブによる療法が発展したものです。

中でもフランス、ドイツを中心に研究が進み、品質管理、製造のプロセス、有効性の確立された一般用医薬品は、欧州医薬品庁(EMA)分類として認められ、西洋ハーブとして多く販売されました。

2007年に西洋ハーブの承認審査のルールが示されたことにより、日本でも2011年には赤ブドウ葉乾燥エキス混合物の配合された医薬品が初めて承認されたのです。

西洋ハーブに使われる原料

西洋ハーブに使われる原料は、自然界でも植物由来のものだけです。

原料の種類は生薬と同じく数多くありますが、なかでも医薬品として承認されているハーブは、日本で承認されているものでは赤ブドウ葉です。
海外では、ノコギリヤシ、エキナセア、セントジョーンズワートがあります。

また、西洋ハーブに使われる材料にも種類があり、

  • 科学的根拠を元にして効果や効能が評価された生薬
  • 科学的根拠はないものの欧州連合圏内で15年以上使用された実績があり、医薬品として30年以上使用された実績のある伝統生薬

こちらの2パターンに分けられます。

西洋ハーブの副作用

ハーブは自然の植物から生まれたものなので、西洋ハーブの副作用がないように思えますが、実際のところは、全く副作用がないということではありません。

漢方で使用する生薬と同様に、西洋ハーブにも薬としての効果もある分、服用する量が多すぎたり、飲み合わせが悪かったり、ほかにも服用する人の体調が思わしくない場合などは、思いがけず副作用が出てしまうことがあります。

ですので、自然由来のハーブといえども注意をする必要があります。

 

漢方薬と西洋ハーブの相違点とは

最後に、漢方薬と西洋ハーブの違いについてまとめてみました。

 原料が違う

オーガニック素材から作られる漢方と西洋ハーブでは原料が違います。

西洋ハーブは自然界の中でも植物だけを原料として作られますが、漢方の場合、植物だけでなく動物由来の骨や角、貝殻などの鉱物なども原料として作られます。

自然由来のあらゆるものの力を借りることで、体を内側から健康にしていくのが漢方です。

 使い方に違いがある

漢方薬は数種類の生薬を配合することによってつくられるため、生薬単体で使用することがありません。
(ただし、甘草湯だけは例外で甘草を単体で使用したものです)

漢方薬とは反対に西洋ハーブの場合、科学的根拠に基づいた特定の植物を単体で使用しています。

漢方薬は複数を、西洋ハーブでは単体と覚えておくとよいでしょう。

 味に違いがある

漢方薬の場合、味よりも薬としての効果を重視しているため、組み合わせによっては飲みにくいものもあります。

西洋ハーブの場合、漢方の生薬に比べて香りの良い植物などを使用することが多く、飲みやすいものが多いと言えます。

 

自分の体調に合わせて選びましょう

日本で認められている西洋ハーブの中で医薬品として承認されているのは現在のところ赤ブドウ葉のみです。
ですが、西洋ハーブには効果が期待できる伝統生薬などもあり、心身の改善に使用する人もいます。

自分の体調が思わしくない状態が軽めの症状のときには西洋ハーブを、症状を内側から改善して長く治療していくなら漢方薬といったふうに、工夫しながら西洋ハーブと漢方薬を上手に選んでみてはいかがでしょうか。

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